道草の友(シンガーソングライター・大久保雅永の日々)

ライブ情報: 4/13(Sat)open:17:30 start:18:00 ライブハウスコタン(20:00頃出演)

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 ライブハウス・コタン
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道草な話

 今年は暖冬で、おまけに雪があまり降らなかったとかで、各地のスキー場は悲鳴を上げていたそうである。そんな中、皮肉なことに今年のJRのキャンペーンのキャッチコピーは「そこに雪はあるか。」である。笑うに笑えない。
 それでも行く人は行くのである。私もその一人である。「ほほう、さすが長野県民ですね。さぞかしお上手なんでしょう」と貴方は思ったかもしれませんが、いやいやどうして、全くの素人でございます。スキーなんて高校時代に学校のスキー合宿で2日間滑ったのが最後で、しかもボーゲンが関の山でございます。では何故そんな僕がスキー場へと向かうのでしょうか。まぁ、もうお分かりかと思いますが、息子が「雪遊びをしたい」と言ったからなんです。しかも、卒園まではとてもそんな暇はなくて、3月の下旬にスケジュールせざるを得ませんでした。そこで僕は毎日各スキー場の積雪状況をインターネットでチェックし、しまいには目当てのスキー場に電話をかけて予定日頃の積雪予想を確認したりしました。親バカですね。ええ、全く(涙)。
 各種検討の結果、行先は軽井沢ということになりました。何故軽井沢かというと、そのスキー場は人工降雪機がフル稼働で、雪の心配をする必要がなかったからです。僕は勇躍びゅうプラザのカウンターへ座り、スキーツアーを申し込むことになりました。宿泊先のホテルはちょっと値が張りましたが、コテージに泊まれるということで、楽しそうだなと思ったのです。
 ホテルは広大な敷地誇り、その一角にスキー場がありました。僕らは駅から歩いてそのスキー場へ向かいました。荷物をロッカーに預け、ウェアを借りて、向かった先はキッズ専用の雪遊びスペースです。親子でソリでもやっていれば十分だと思っていましたが、たまたま開催されていたスキースクールへ参加することになり、思いがけず息子はスキーデビューすることになったのでした。しかし、そうなると親はやることがありません。そもそも自分がスキーをやる気なんて全くないので、息子がスキーを教わっている姿を眺めているくらいしかないのです。それだってそのうち飽きてきます。中には熱く子供にアドバイスを送り続けている親御さんもおられましたが、生憎僕はそういことに情熱を傾けるタイプではありません。仕方なくスキー教室の脇で黙々と雪だるまを製作しておりました。
 楽しい時は束の間です。すぐに嫌な現実に引き戻されます。でも、しばらくはその記憶が僕たちの心を温めてくれます。