道草の友(シンガーソングライター・大久保雅永の日々)

ライブ情報: 4/13(Sat)open:17:30 start:18:00 ライブハウスコタン(20:00頃出演)

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 ライブハウス・コタン
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道草な話

10連休の最後の3日間、家族で旅行に出かけた。僕の実家のある長野県の安曇野への2泊3日の旅である。しばらく家族で旅行に出かけていなかったので、その計画を聞いた時点から、息子は文字通り狂喜乱舞した。初日は施設に入っている父を見舞った後、親戚の家へ寄って夕飯をご馳走になり、その夜は実家に一泊。次の日は山裾にある自然公園で1日遊んで、温泉に入れるコテージに宿泊。最終日は松本市内を少し散策して帰京というスケジュールである。幸い不安定だった天気もどうにか落ち着き、快晴の朝に僕らは出発した。

松本に着き、その足で父を見舞った後、少し観光してから親戚の家に行った。その家は母の実家で、現在は母の弟である叔父さんが奥さんと暮らしている。その叔父さんは、表裏のない気さくな人で、僕も堅苦しい思いをせずにくつろげる。そして、実家が無人になった今、故郷で唯一立ち寄ることのできる親族になってしまった。彼は自分で蕎麦を打つことを趣味としている。(蕎麦打ちの試験を受けて、「段」を持っているらしい。)その蕎麦を肴に酒を飲みながら、いろんな話をした。そして実家へ帰り、母の仏壇に手を合わせた。実家の中は、母が亡くなった当時からほとんど変わっていない。遺品の整理も手付かずのままである。それがかえって落ち着く。そして兄が頻繁に見に来ているので、無人でも荒れ果てているということはない。ただ、年々このまま維持していくことは難しくなっていくに違いない。

翌日も快晴。予定通り自然公園に出かける。残雪の北アルプスが目に鮮やかである。山裾に広がるその公園は実に広大で、普段遊んでいる東京の公園とは雲泥の差がある。人出も多いが、シートを敷く木陰に困ることはない。息子は池でカヤックに乗ったり、フィールドアスレチックをやったり、動物と戯れたりと大はしゃぎである。ちょっと前に宿題をさぼっているのがバレて、こっぴどく叱られて家出をしたのが嘘のようである。(僕と妻は真っ青になって捜したのだが、幸い大事には至らずに帰宅した。)子供が楽しそうに遊んでいる姿を見るのは気分がいい。大いにストレスを発散してほしいものである。夜はコテージでバーベキューである。地元のスーパーで買った野菜が旨い。大いに食べ、大いに飲んだ。

 最終日はゆっくりと帰路に就いた。とても疲れたけれど、とても楽しい旅行だった。たまにはこんなことがあってもいいだろう。また明日から仕事と学校の毎日である。そんな日々に疲れたら、また旅に出たい。