道草の友(シンガーソングライター・大久保雅永の日々)

ライブ情報: 4/13(Sat)open:17:30 start:18:00 ライブハウスコタン(20:00頃出演)

(詳細はお店のHPでご確認ください)
 ライブハウス・コタン
 ホームページはこちら
          

道草な話

 ソチ五輪真っ只中である。オリンピックは4年に一度のスポーツの祭典なわけで、恒例のようにメディアは盛り上がっているのだが、僕自身は今ひとつ盛り上がっていない。昔のように自由にテレビ三昧とはいかないからだろうか。それとも歳をとったからだろうか。
 メディアのオリンピック報道が、だんだんおかしな方向に向かっているのも原因かもしれない。選手をアイドル扱いしたり、ニックネームをつけたり、不自然なほどに感動のストーリーを作り上げたりしている。スタジオのはしゃぎぶりにもちょっとうんざりしてしまう。これがまだ民放だけだったら我慢できるのだが、NHKもそっちの方向にどんどんシフトしている。オリンピックの感動やドラマは作り上げるものではなく、競技の過程で自然に生まれてくるものだと思う。それをいかにリアルに伝えるかがメディアの役割ではないのか。
 もうひとつ気になるのは、インターネットのコメント欄である。みんな好き勝手なことを言っているのは、その性質上仕方のないことなのだろうが、あまりに偏った意見の人達が多いと嫌な気分になる。そしてインターネットが人々に与える影響は、今やテレビ以上かもしれない。そしてこれはちょっと違うんじゃないかと思っていても、気がつくと自分も何となくその雰囲気に引きずられていることがある。そんな時、僕は少なからず恐怖感をおぼえる。所詮、僕らは何らかの媒体から情報を得るしかないのであって、そこにどんなフィルターがかかっているか見極めるのは難しい。そもそもスポーツを楽しみたいだけなのに、そんなことに気を使いたくはない。
 僕の中で、冬季五輪の原点といえば、やはり札幌である。だから日の丸飛行隊である。長野五輪でもやはり日の丸飛行隊が作り出したドラマに感動した。だからジャンプが盛り上がらないと、今ひとつ自分も盛り上がれない。フィギアは複雑だし、見ていてこちらが緊張してしまう。その点、ジャンプはシンプルである。シャーっと滑って、バーンと飛んでおしまいである。一番遠くまで飛んだ人が金メダルである。実際には飛形点とかあるんだけど、まあ比較的分かりやすい。しかし考えてみたら、すごい競技ですね。スキーの板だけで、あんなに空を飛んで、しかもパラシュートもなしに足だけで着地するんですよ。一体誰が思いついたんだろう。
 どの競技を見ていても、とても自分にはできそうもない。そう思うとオリンピックに出場する選手の人達は、それだけですごいなと思うわけです。はい。