道草の友(シンガーソングライター・大久保雅永の日々)

ライブ情報: 4/13(Sat)open:17:30 start:18:00 ライブハウスコタン(20:00頃出演)

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 ライブハウス・コタン
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道草な話

 3月から4月にかけて、僕らは週末のほとんどの時間を、転居先探しに費やした。今住んでいる賃貸マンションが今年の9月で取り壊しになるためである。その話を聞いたのが2月の半ばで、すでに物件探しのピークは過ぎていた。そのせいか、インターネットで物件情報を検索しても、あまり多くの選択肢は残されていなかった。だからといって、来年まで待つということはできない。だから、少ない中から自分たちの望むような物件を何とか選び出して、片っ端から見ていくことにした。
 今まで転居は何度となく経験しているけれど、今回大きく違うのは賃貸ではなく、購入を目指しているという部分である。だから全く考え方が違ってくる。そして不動産屋の対応も、賃貸の時とは全くトーンが違う。僕らも大金を払うわけだし、彼らも大金を手にするわけで、お互いに真剣勝負である。
 懇意にしている不動産屋もないので、とりあえず気に入った物件があると、その物件を扱っている不動産屋に連絡をして、案内してもらうことになる。だからいろんな物件を見ようとすれば、当然いろんな不動産屋と会うことになるわけで、こんなに短い期間に実にいろんな人と出会うことになった。そして、一口に不動産屋といっても、実に様々なタイプの人がいるんだなあということに感心した。
 営業スマイル全開で客をもてなす人もいれば、最初から客を値踏みするような人もいる。話術巧みに客の心理をコントロールしようとする人もいれば、まあ良かったらどうぞという感じの人もいる。実直そうな人、狡猾な人、上から目線の人と様々である。そして基本的に若い人が多い。もちろんそれは僕らが若くないからでもあるのだが。
 僕は不動産屋にとって、決して上客ではない。若くないし、正社員じゃないし、年収も多くないし、おまけ禿げている。(禿げは関係ないか・・・。)しかし誰しも住む家は必要である。だから必死に物件を見て回る。そしてここが肝腎なところなのだが、不動産として良いものが、僕らが買いたいものと一致するとは限らないのである。人にせよ、物にせよ、自分の感覚に合うか合わないかという部分がとても重要になってくる。今までもそういう風に生きてきたし、これからもきっとそういう風に生きていくのである。それしかできないし。
 さて、僕らは次なる住処を手に入れることができるのだろうか。その答えが出るまでには、もう少し時間がかかりそうである。