道草の友(シンガーソングライター・大久保雅永の日々)

ライブ情報: 4/13(Sat)open:17:30 start:18:00 ライブハウスコタン(20:00頃出演)

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 ライブハウス・コタン
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道草な話

 「立山黒部アルペンルート」というのをご存知だろうか。富山県立山町からケーブルカーやバスやロープ―ウェイなどを乗り継ぎ、北アルプスを越えて長野県の大町市まで辿り着くという観光ルートである。以前から有名な観光地として耳にはしていたのだが、この春の北陸新幹線開業に伴って、ポスターやパンフレットをよく見かけるようになった。この夏休みに富山を訪れる予定があったので、この際、この観光ルートに挑戦してみようかと思い立った。
 しかし実際に調べてみると、そのルートを幼稚園児連れで踏破するのはかなりハードであることがわかった。そのため、富山側から途中の景勝地である「室堂」(標高2,450m!)という場所まで行って、引き返してくるというプランにすることにした。お盆過ぎの時期を狙ってホテルを予約し、勇躍、北陸新幹線車中の人となった。
 富山滞在中はあいにくの天候で、ホテルに到着した日も雨が降ったりやんだりしていた。それでも翌朝には何とか雨もやみ、現地のライブカメラによると、上の方は晴れているということだったので、予定通り出発することにした。  ケーブルカーを降りると、バスに乗り換えた。このバスで延々と山道を登り、50分程で室堂に到着するのである。山好きの人かれすれば乗り物に乗っていれば着いてしまうというのは「邪道だ」という話になるのかもしれないが、どうかお許しいただきたい。とにかく、パンフレットで見た時から、僕は「室堂へ行ってみたい。実際にこの写真の景色を目で見てみたい。」という思いが強かったのである。
 バスに乗っている間も天候はなかなか回復せず、何カ所かの眺望スポットでも霧のために視界は開けなかった。しかし、標高2,000mを超えたあたりから、ようやく晴れ間がのぞきはじめ、立山連峰の威容がその姿を現すようになった。そして室堂に到着した頃には、空はすっかり晴れ上がっていた。
 室堂の景色については、素晴らしかったとだけ述べておこう。現地で味わった感覚を伝えることは難しい。そして山の景色は天候によって全く違ってくる。今回、晴れた室堂を訪れることができたのは、運が良かった。
 高校生の頃、北アルプスの燕岳に登って以来、これほどの高所まで登ったのは実に久しぶりのことである。忘れがたい思い出となった。