道草の友(シンガーソングライター・大久保雅永の日々)

ライブ情報: 4/13(Sat)open:17:30 start:18:00 ライブハウスコタン(20:00頃出演)

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 ライブハウス・コタン
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道草な話

 6月で今の仕事に一区切りつくので、打ち合わせ等であちこち外出する機会が増えている。髭を剃り、スーツを着て、電車に乗って出掛けていく。以前は当たり前のことだったのに、ここ2年以上ずっとテレワークだったので、何と言うか、新鮮である。
 もともと、昔から家に篭もりがちな人間であった。一人暮らしをしていた頃は、本当に近所のスーパーやコンビニくらいしか行かなかった。車もなかったし(今もないが)、アクティブな友人もいなかった。だからいつも家にいた。時々、友人と飲みに行ったり、一人で買い物に出掛けたりすることもあったが、気が向いたときだけである。後は家の中で、静かに、幸せに暮らしていた。
 昔から、大勢でわいわいやるのは得意ではなかった。少ない友人と、深く付き合う方が好きだった。そういう相手がいない時期は、一人で過ごした。だから仕事から帰ってくると、いつもワクワクしていた。これから明日の朝まで、自分は誰にも気を使わずに好きなことをして過ごすことができる。まして金曜の夜など、あまりの解放感で、眼も眩むようだった。
 多分それは、人に気を使う性格だからなのだろう。余計な気を回したり、相手に気を使って我慢したりすることで消耗してしまうのだ。そういった諸々のストレスが家のドアを空けたとたんに一気に解き放たれるのが快感だった。しかし、歳を重ね、家族もできて、そんなことは言っていられなくなった。徐々に自分の中でストレス耐性もついてきた。(と思う。)そんな中でコロナ騒ぎのおかげでリモートワークになって、いつの間にか感覚が元に戻ってしまっていたようだ。人と会うことが苦痛になっている。新鮮ではあるが、消耗が激しい。
 世の中は徐々に元に戻りつつある。自分もまた元に戻らなければいけない。以前のステップを取り戻さなければならない。まだまだ、人生は続く。それがどんな人生であれ、続く限りは進まねばならない。えーと、頑張ります。