道草の友(シンガーソングライター・大久保雅永の日々)

ライブ情報: 4/13(Sat)open:17:30 start:18:00 ライブハウスコタン(20:00頃出演)

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 ライブハウス・コタン
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道草な話

 皆さんは岐阜県と言われて、どんなイメージが思い浮かぶだろうか。その県がどこにあってどんな形をしているかご存じだろうか。(岐阜県出身の方、すみません。)僕は長野県出身なので、岐阜は隣接した県ということになる。しかし、今まで訪れたことはない。というか、けっこう長い間岐阜県と隣接していることさえ知らなかった。無知というのは恐ろしいことである。

 昔、東海道線の夜行列車で京都まで行ったことがある。その時に大垣という駅で長いこと停車した。後は歴史の授業で関ヶ原の合戦について学んだ。僕の岐阜のイメージはそんな感じで出来上がっていたので、なんとなく京都の手前という感覚だった。改めて地図を見てみると、その位置を随分と誤解していたのがわかる。そして結構大きな県であることもわかる。ただし、その大部分が山また山であることにも気づく。

 今回訪れた高山市は、どちらかというと日本海寄りである。名古屋方面から向かったのだが、道中はひたすら連なる山々を眺めることになる。なかなか開けた土地がなく、谷間に時々小規模な町が現れては消える。そのうち比較的大きな谷間が見えてくると、それが高山市であった。

 高台のホテルから街を見下ろす。文字通り山に囲まれたこぢんまりとした盆地である。見どころは飛騨の小京都とよばれる古い町並みや、豊かな自然の風景であるのだが、あいにく台風が近づいており、早々に退散することになってしまった。ホテルの温泉は泉質がなめらかで優しいお湯であった。

 帰り道も山また山である。こんな山奥にいったいなぜ人が住み着いたのだろうか。そしてどんな文化を育んできたのだろうか。しかし今ではよく知っているチェーン店ばかりが目に付く。住んでいる人にはありがたいかもしれないが、それによって日本中が画一化されてしまうのは悲しいことだ。まあ、それも観光客のエゴなのかもしれない。違う季節(できれば冬)に再訪したい街である。機会があるといいのだが。